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A級モンスター登場
翌日の昼頃に俺達は町に到着した。
馬屋にファイを預けて町のメイン通りにくると、様子の変化に俺は驚いた。
「凄い人ですね。お祭りでもあるんですか?」
町は中規模だろうが、人が沢山だ。
俺は隣のユーリスさんを見上げたが、ユーリスさんも訝しげに首を傾げている。
「そんな事はないはずだ。何かあったな」
言うと、ユーリスさんは俺を連れてとある建物の中に入っていった。
無骨な感じの建物だ。
扉を開けると筋骨隆々という感じの人が一様にこちらを見る。
俺は怯んでユーリスさんの腰に腕を回して抱きついてしまう。
その俺の頭を、ユーリスさんは撫でてくれた。
「ユーリス!」
少し遅れて周囲からユーリスさんを歓迎するような声が上がる。
さっきまでの殺伐とした感じはなく、とてもいい感じだ。
「良かった、お前がいれば奴を狩る事もできる!」
「何かあったのか?」
そう言いながら腰巾着の俺を連れたまま、ユーリスさんはカウンターへと向かっていく。そしてそこにいる男の人に視線を向けた。
多分、狼の獣人さんだ。
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