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無理矢理な欲情 (媚薬)
俺が目を覚ました場所は、どっかのベッドの上。そして俺は腕を縛り上げられていた。
慌てて腕をほどこうとしても、強く縛られた部分が痺れるばかりで解ける気配がない。
「おっ、目が覚めたか」
無精ひげのごつい男が近づいてくる。ゴツゴツした筋肉の、あまり清潔感のない男だ。
俺はそいつを凝視したまま、声が出なかった。
「おーい、目が覚めたぞ!」
明かりのついている部屋に声をかけた男の後から、もう一人男が現れた。同じように筋肉の暑苦しい男だ。
「やっぱ可愛い顔してると思わないか?」
「あぁ、これは売れる」
これを聞いて、俺は震えが止まらない。頭の中では「やっぱり」という言葉が乱舞してる。
こいつらは闇商人に物を売りつける違法冒険者だ。
「おっ、震えてるじゃねーか。可愛いもんだ」
「やっぱ味見しようぜ。俺達もここで足止めされて欲求不満だ」
後から入ってきた茶髪の男が俺の顎を掴んで無理矢理自分のほうへ向かせる。
嫌だ、こんなの。こんな奴にいいようにされるなんてまっぴらだ。
「泣きながら睨むなよ。ゾクゾクするぜ」
「だが、初物のほうが高いんだぞ?」
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