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今日も夕陽が綺麗だった。
青い空が染まっていく。
紺色から茜色のグラデーションは見事だった。
そこに飛行機雲が一筋。
まるで見つめる私の視線に照れて頬を赤らめているようだった。
爽やかな風が私の髪をなびかせる。
その風が優しく私を包み込むものだから。
空が淡い色彩を私の瞳に届けるものだから。
私はここにもっと立っていたいと思ってしまった。
いや違うんだ。
私を優しく迎えているそれぞれは、ここに立ち止まることを望んでいない。
あと一歩踏み出してほしいのだろう。
そうあと一歩、踏み込む勇気を。
私を励ましている。
その柔らかいものが私を撫でているんだ。
まるで頭をポンポンするように。
私はその一歩を踏み出すことに決めた。
心は静かだった。
というより何もない。
ふとこぼれる笑みは、ひとつの執着を手放しているからだろう。
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