彼は光の中から現れた

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「いいんだよ。ボクこそゴメン。アサミがそう思うのも無理ないと思う。ボクのことを知ってもらうためにも、もうちょっとお話しない? そうすれば少しずつ分かってくると思う」 私はここでやろうとしていたことがある。 でもケンジの登場でどこかにいってしまった。 ケンジのことに興味がわいたから。 だからケンジの提案に乗ってみようと思った。 「そうだね。分かった。とりあえずケンジが何者なのかは聞かないでおく」 「ありがとう。じゃあお話初めてもいいかな?」 「うん」 私たちは側にあった石に腰かけた。 「アサミは今何をしようとしていたの? ニコニコしていたけど、楽しいことをしようとしていたのかな? ボク……邪魔だった?」 私は首を横に振りながら答えた。 「ううん。大丈夫。ここから飛び降りようと思っていた。何かが変わるような気がして」 絶対人に言いたくなかった秘密だった。 でもケンジには話していいと何故か思ったんだ。 「そっか。ひとりで行こうとしたんだ」 「何言っているの? ひとりじゃないといけないじゃない。誰かと行ったらおかしいでしょ?」
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