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(四の五の言わせん。俺が直接出向く)
(五月蝿いですよ)
(フンッ、構うもんか)
(ライオンのほうは任せます。――ところでベルトルド様、こんな時間まで、一体どこで、何をなさっているのでしょうか?)
突如、ガラリと声音が変わり、ベルトルドはギクッと片頬をひきつらせた。
(デ…テェトに決まっているだろう)
横柄に応じると、「ほーっ」と棒読みな反応が返され、更に頬がひきつる。
(まあ、アナタもいい年したオトナですから、細かいことまでは申しませんが。まさか、夫のいる女性と浮気なさっているとか、そんな非常識なことはありませんよね?)
ニコッ、と語尾につきそうなアルカネットの顔が、易易と想像できて、ベルトルドは肩をすくませた。
(ふっ、この俺が、そんないつまでもガキみたいな真似を、するわけがなかろう。もう少ししたら帰る。ああ、夜食はいらんぞ)
(そうですか。それではお茶でも用意して…)
(ゲッ)
ベルトルドはハッと目を見開き、部屋のドアへと顔を向ける。
(亭主が帰ってきただとぅ!?)
(亭主?)
(ヤベッ、見つかる前にずらからないとっ!)
(……パンツくらは、ちゃんと履いて戻ってきてくださいな)
(履いてる暇なんてあるか!!)
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