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「うん。でも、またすぐに新しい仕事が入りそうなの」
「あれあれ」
シーツを洗い始めたキュッリッキを見て、主婦たちは目を丸くした。
「ウチの亭主も、キュッリッキちゃんほど甲斐性があればいいのにねえ」
「全くだよ。ここんとこ、毎日ギルドで酒飲んでる有様さね」
これに、どっと笑いがおきた。
この主婦たちは、キュッリッキが住むアパートの近隣さんである。
傭兵向けに部屋を貸し出しているアパートだ。キュッリッキのような独身者にはワンルームで、3坪ほどの広さしかない。しかし、シャワールーム、トイレ、キッチン、ベッド、チェスト、テーブルがあらかじめついているので、傭兵たちに大人気だ。更に、中庭があって、大きな洗い場もあるので、洗濯するのにとても助かる。干す場所も広いので、シーツなどの大きめの洗濯物は中庭に干せた。
世間話に花を咲かせながら、主婦たちはノロノロと手を動かしている。キュッリッキは適当に相槌を打ちながら、素早く手を動かして洗濯を終えて、シーツなどを干して部屋へ戻った。
空の洗濯カゴを床に置くと、今度はシャワールームとトイレと洗面台を洗いにかかり、キッチンも磨いて、床と玄関を掃いた。
「ふう、お掃除終わりっと」
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