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「ありがとう」
不思議そうにしながらも、大きな紙袋を受け取った。
「あと、今日の依頼主は12時くらいに来るそうだから、食堂で待っているようにとのことだ」
「はーい」
キュッリッキは紙袋を手に持って、2階の食堂へ足を向けた。
傭兵ギルドはどこも3階建てになっていて、1階は受付と酒場、2階は食堂と休憩スペース、3階は宿泊施設になっている。24時間営業で、常に傭兵たちで溢れかえっていた。
カウンターでサラダ抜きのドリアセットを注文して、キュッリッキは窓際の席に座った。そして手に持っていた紙袋を膝の上に置くと、紙袋の中に手を入れて、ゴソゴソ中身を探る。
封筒を見つけると、封を開けて手紙を取り出した。
『無事皇都まで送ってくれてありがとう。私にはちょっとサイズが小さくて着れなかったから、これあげる。仕事着に使ってね!』
そう書いてあった。
「……」
怪訝そうに眉をしかめて、紙袋の中を覗き込む。ひと揃の服が入っていた。
「あ…」
そういえば、と口パクで言って、ある会話を思い出す。
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