第二十一章 世界の半分

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 近づいて来るのは民間の船で、そこには氷渡の気配があった。 しかし、他に知らない×の気配が複数あった。 「志摩、地下に潜ろう……」 「はい。守人さん」  志摩の本体を、島の地下へと移動する。  上陸してきたのは、氷渡と五人の×であった。その五人は、俺は知らない。 「慧一、あの五人は誰?」 「氷渡と契約する、古参の×だ。かなり強いうえに、特殊だ」  どう特殊なのかは、すぐに分かった。 一人が地面に手を付くと、島の地中に千本、万本という手が伸び何かを探し始めたのだ。 「託宣の巫女もいる……」  託宣で位置を特定し、探す専門家と、捕まえる専門家がいるらしい。
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