第2章 謎の発光生命体

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「身支度を整えたら居間に集合! これより家族会議を執り行う」 「…………あー…………、すんません…………どちら様で?…………家族会議って…………そういうのは…………M78星雲? でしたよね確か? とにかくご自宅にお帰りになられてからお願いします、ここ俺の実家なんで。二日酔いでテンションダダ下がってるんで」  秋があ~とかう~とか唸りながらそう述べる間も、“それ”は部分ごとにピカーピカーと発光している。全身クリスマス・イルミネーションだ。  ハッとした秋が、謎の発光生命体をじーっと凝視する。昨晩の行動を思い出したらしい。  一日にして卵が孵るとは思ってもみなかった―― 「違うから!………だいたいね、女をそんなジロジロ見るもんじゃないわ、ぶしつけよ。坊やだって気のないフリくらいできないと……野暮な男は嫌われるわよ」 「(誰が坊やだ:怒)気のないフリも何も………無理っしょ!? そんなペカピカ光っといて。ってゆうかアンタ、男なの? 女なの? どっち!?………」  秋は自分がなぜ普通に会話できているのか不思議でならない。まだ目が覚めていないのかもしれない。たぶんそうだ。
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