第2章 謎の発光生命体

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 頭を抱える秋の肩に、楓はそっと手をかけた。 「さぁ、早く。着替えて顔洗って歯磨いて。夕飯の支度に取りかかる前に、さっさと“話し合い”を済ませちゃいましょう? それからみんなでお鍋の準備をして。こんな時だからこそ、家族団欒で過ごすのが大切なの」 (いや、家族団欒とか……おまえら関係ねーじゃん、部外者じゃん)  得体の知れない地球外生命体に、よもや人生を諭される日が来ようとは――。  いよいよ末期かと沈痛な面持ちで立ち上がり、肩を落としたまま、秋は洗面所へと向かった。
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