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三柳の指輪が1つ光っている。
そして、その手からばらばらと鍵が落ちた。
「生きていない物体を創れる能力」
三柳は手のひらを振り、それとともに鍵が作られている。
コケにするために、私達にあえて偽物の鍵を渡したということだろう。
むかつく男だ。
「さて、いつまでもちんたらやっててもしょうがないねぇ」
三柳がそう口にした。
それとともに、地面に広がっていた大きな扉が開いていった。
ゆっくりゆっくりと開いていった。
「さて、問題です。
僕達は何のために生きていたのでしょうか?」
三柳はこちらをしっかり見て、そう質問してくる。
私達はその質問に答えない。
ゆっくりと開く扉から化け物が出てくる気がする。
十中八九、"ゲノムの渡し手"とかいう化け物だろう。
「バカが言った。
全ての生物は子孫を残すために生きているのだとねぇ。
ならばなぜ、生物は進化する?
我らは猿の子孫と言えるのだろうか?
子孫を残すために生きるというのは、生物の進化と真っ向から反対する論だと思わないか?」
三柳はとても楽しそうに、そうのたまう。
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