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そして、その球体の左右には二本の腕がついている。
ふわふわと浮かぶその生物は、大きすぎる目で私達をしっかりと見ている。
その生物が出た瞬間、床の扉が再び閉じていった。
過去に私が見たのは、この生物の右腕だったのだろう。
「ほとんどの奴らは仲間を1人生贄にささげて、このミッションをクリアしていく。
君達は、本当に久しぶりに僕と戦う人間なんだ。
そして、ゲノムの渡し手が戦える状態になったのはつい最近なんだ。
つまり、ゲノムの渡し手と戦うのは君達が初めてなんだ。
偶然なのかな?
それとも運命なのかな?
まあ、どっちでもいいよねぇ。
僕は試したいんだ。
ゲノムの渡し手を」
三柳は本当に楽しそうにそうのたまう。
ふわふわと浮かぶゲノムの渡し手が何をしでかすのかが分からない。
ゲノムの渡し手が右手を引いた。
そして、こちらにその右手を突き出してきた。
私は英雄の銃の引き金を引く。
先ほど一度ぶっ放した時とは比べ物にならないほどに、大きな雷が轟いた。
私は、ずっとずっとここまで英雄の銃のエネルギーを貯め続けていたのだ。
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