3人が本棚に入れています
本棚に追加
「何やってんですか、非常階段で」
そう言われて私は目が覚めました。私は非常階段にいました。どうやら現実世界に戻ってこらたみたいです。というか、夢オチでしょうか?ああ、夢で良かったー。
私を起こしてくれたのは編集部の人でした。編集部の人は、農民のおじさんの顔をしてました。
いや、夢じゃなかったのかなあ。私のすぐ横でドナリ編集がうなりながら寝ていました。まぶしい!くそがー!と寝言を言ってました。
「ドナリさん、何やってんですか、起きて下さいよ。もうすぐ打ち合わせが始まりますよ」
そう言ってドナリさんを起こしてくれたこの農民顔の編集部の人。お疲れ様です。
「大丈夫ですか?うちのドナリに変なことされてないですか?すみませんね、ドナリは新人だろうがすぐ怒鳴っちゃう男なんで。この男なりに一生懸命いいものを作ろうとはしているんです。なかなかうまくいかないですけどね。お疲れ様です。今日はもう帰っていいですよ。気が向いたらまた編集部に持ち込みに来てください、歓迎しますんで。これ、お土産です」
そう言って農民顔の編集部の人は、私にツナマヨおにぎりをくれました。包装紙は普通のコンビニにあるような普通の柄でした。
ドナリ編集は目を覚ますと、私を一瞬見ました。眠たそうな目で。あれ、俺なんでこんなところで寝てたんだ?っていう顔しました。でも、ハッと何かに気付き、時計を見てあわてて編集部内に戻っていきました。
最初のコメントを投稿しよう!