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作文を提出した日の放課後、わたしは江住玲一郎先生から呼び出しを受けた。
彼は今年赴任してきたばかりの国語教師。
年齢は二十代中盤。
長身だけど針金のように細身でいつも猫背気味。優しそうなんだけど、頼りない雰囲気。
そのせいか、生徒からは気安く呼び捨てされている。
全国中学生作文コンクールに実話怪談で挑むのはさすがにまずかっただろうか。
それにしても職員室ではなく、生徒指導室に呼び出すのは、大げさすぎると思う。
指導室の扉を開くと、先生は黒ブチ眼鏡のズレをなおしながら、いきなり呼び出して悪かったねとわびた。
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