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ところで、わたしは自殺説を当初信じていませんでした。
警察が事故として処理した理由のひとつに、遺書が見つからなかったという事実があったからです。
遺書がないことは、わたしにとって不可解でした。
言葉の強さを信じる光彦くんが、自分の気持ちを文章にして残さないはずがないからです。
ところが――
遺書は存在したのです。
あれは光彦くんが亡くなって一週間後のことでした。
その日、教室は朝から異様な雰囲気に包まれていました。
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