怪談作文

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勇気くんの机を囲んで、クラスのみんなが騒いでいます。 机いっぱいに鋭角的な筆跡で、赤い文字が書かれています。 ヨンデヨ。 その下に添えられた一通の手紙には、        勇気くんへ――             ――光彦より 封筒の文字も赤いペンで書かれています。 勇気くんは登校してくると、すぐに異変に気づきました。 不機嫌な様子で、こちらに近づいてきます。 わたしたちはそれぞれ自分の席に戻り、おそるおそる勇気くんがどう行動するのか、注意をはらいます。 彼は落書きを見てから手紙を手に取ると、読みもせず破り捨ててしまいました。 さらには掃除ロッカーから雑巾をとってきて、落書きを消しはじめたのです。 すると教室中に大きな音が響きました。
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