怪談作文

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バタリ! 勇気くんが突然倒れたのです。 それまで遠巻きに見ていたクラスメイトが駆け寄ってみると、彼はもう息をしていませんでした。 わたしは初めて見る死体から顔を背けました。 視界に机の落書きが飛び込んできます。 雑巾で乱暴に消された四文字は―― シンデヨ になっていました。 ――強い想いを込めた言葉は力になる。 夏休みに聞いた言葉がまざまざと蘇りました。 光彦くんはわたしに言霊の力を教えてくれた今でも忘れられない友だちです。
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