第1章

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気付くと薄暗い部屋の明かり取りからキッチンの明かりが漏れている。 いい匂い キッチンで誰かが動いている。 「高村くん?」 怠い体を起こして散らばってる部屋着や下着をかき集めてゆっくり着けた。 乱れた髪を手櫛で直して立ち上がっると 腰に力が入らなくて体勢を崩しそうになって、もう一度ベッドに腰を下ろした。 はぁー、だから無理だって言ったのに… もう一度体に力を入れて立ち上がり、ゆっくり踏みしめるように歩いてキッチンに行った。 とにかく何か飲みたい ドアを開けると、白Tシャツに緑のジャージの高村くんが料理をしていた。 「おはよう、夕貴。お腹空いただろ?」 「うん、喉も乾いた。」 冷蔵庫から水を取り出してコップに注いだ。 一気にゴクゴクと飲み干し、はぁーっと溜め息をはいた。 「美味しそうに飲むね、俺にも。」 「うん。」 コップにもう一度水を注いで高村くんに渡した。
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