第1章

29/30
前へ
/30ページ
次へ
「いい匂いだね。何が出来てるの?」 「オムライスと味噌汁。サラダつきだよ。」 「凄い!!高村くん、料理できるんだね?」 「一人暮らしが長くなったからな。外食ばかりじゃ飽きるんだ。」 「いい旦那様だね。」 「そ、夕貴のためなら何でもするよ。 その代わり、俺の愛をしっかり受け止めて貰わないとな。」 「うっ、もう無理。」 「えっ、無理なの?」 悲しそうに眉を下げる高村くんが可愛くて、両手で顔を挟んでホッペにチュッとすると、嬉しそうに口角を上げた。 「もっと」 「欲張り。」 今度は反対のホッペにチュッとキスすると、今度は唇をタコみたいに突き出した。 そこにチュッとすると、満足そうに微笑む高村くん。 「今日はこれで許す。」 「あはっ、ありがとうございます。」 二人で笑いあって 出来上がった料理をガラステーブルに運んだ。 一方のオムライスの上にはケチャップで『ゆうきラブ』って書いてあり、もう一方には『ゆうき大好き』って書いてある。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加