第四章 出会い

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 平和な島国、エフティヒア国。  七年に一度開催される世界模試で、驚愕(きょうがく)の結果を残した者たちの名が、今もまだ記憶に新しい。  野々村(ののむら) (りゅう) 当時十六歳 世界模試結果 6位  雨宮(あまみや) 直人(なおと) 当時十四歳 世界模試結果 192位  大宮(おおみや) 和樹(かずき) 当時十四歳 世界模試結果 198位  神崎(かんざき) 託叶(たくと) 当時十歳 世界模試結果 376位  成瀬(なるせ) (みなみ) 当時十歳 世界模試結果 486位  光の子である神崎(かんざき)託叶(たくと)を初めとする若き天才達の存在は、今もなお世間を騒がせていた。  世界模試の結果が知れ渡ってから、多くの外国人の記者たちが訪れ、世界各国で若き天才達の特集が組まれ、エフティヒア国は注目の的となった。  十八歳となった野々村竜は、GFの推薦を受ける事を決意する。  エフティヒア人で初めて、GFメンバーへ所属する事となった野々村竜は、懸命に務めを上げる中、新人とは思えないほどの数々の成果を生み出し、(わず)か二年後に役職が付くと言う異例の評価を得た。野々村竜は世界にとって驚愕(きょうがく)の存在となった。  次に大きく注目を集めた人物は、前回の世界模試で、当時十四歳で優秀な成績を収めた二人、雨宮直人と大宮和樹だ。彼らが高校入学した時、GFと殺界の両方から推薦を受けたが、野々村竜の影響からか、両者ともGFへ入る事を選択していた。野々村竜がGFへ入ってから二年後、十八歳となった雨宮直人と大宮和樹がGFへ身を置く事で、瞬く間に世間を(にぎ)わせる事となった。  エフティヒア国の若き天才達の内、三人がGFメンバーの一員になった事から、次に期待の目を向けられているのは、光の子である神崎託叶と、成瀬南という人物だった。  成瀬南もまた、前回の世界模試で、当時十歳だったにも関わらず、優秀な成績を残した若き天才達の一人である。  世界のニュース番組を独占し続けた、エフティヒア国の若き天才たちは、さらなる大きな成長を遂げていた。
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