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ーーー今が最高!ーー あの日聴いた曲のこの歌詞が今も耳から離れない あの時の皆の笑顔、声、全てが忘れられない
だから、私もあの人達の様に輝きたい!
だからあの日から私も、私達も……輝くと決めたの!
輝くスポットライト、お客さんの歓声、ステージの主の笑顔、これは一人ではなくみんなに向けて、いや違う
ステージの主役と私たちに向けた
みんなで楽しむ
僕らのステージなんだと思った
「行ってきまーす」
何気ない平和な朝に響く行ってきますの声はまるで1日の始まりを告げる様だった。
朝の通勤する通行人の声、そして朝を運ぶ小鳥の声
その中を私は学校に向けて歩いていく
おっと、まだ名前を言ってなかったね!
私の名前は遠野夢、今日から私は福島の某所にある桜咲高校の一年生になるの!
そして
私のやりたい事もこれでできる
「ゆーーーめーーーーおーーーはーーーよーーーー!!」
考え事をしている私を現実に戻すかの様に遠くから元気に私を呼ぶ声が聞こえた。
声のする方を見ると声の主が手を振りながら待っていた。
私は、その声の主の元に駆け足で近寄る
「おはよう!真昼ちゃん!」
「おはよう!夢」
お互いに挨拶を交わすと真昼の背後から更に別の子が「おはよう!夢ちゃん」と言う声が聞こえたので私も挨拶を返す。
この二人は幼馴染の朝倉真昼ちゃんと山田雅ちゃん
二人とは親同士が同級生で親友同士
だから小さな頃からずっと良く遊んでて物心つく頃からずっと一緒
喧嘩はたまにするけど直ぐ仲直り
「珍しく朝早いね」
と雅ちゃん
「うん!だって今日は高校に入って初の登校日だもん」
とはしゃぐ私に
「まるで遠足に行く子供だねえ」
と真昼ちゃんが突っ込みをいれる。
「だって今日から…活動できるんだよ!?」
「活動って……もしかして…あれのこと?」
「うん!だって…私、あの日の事がまだ頭から離れないんだよ!?あの日のあの憧れがまだ消えないんだよ!?」
私は興奮の余りに真昼ちゃんの顔に自分の顔を近づける。
すると、真昼ちゃんは少し恥ずかしそうに「顔近い」視線を逸らす
「そっか…だよね…あの出来事は誰も忘れる事はできないよね」
はしゃぐ私に雅ちゃんが話しかけてくる
そして直ぐに真昼ちゃんからの反撃も入った
「でもさ、私達にスクールアイドルは無理じゃなーい?」
雅ちゃんのその言葉にそれでも、やってみなきゃわからないじゃないと心で思っていた
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