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灯里が闇の神フラッグから授かった能力は創造具現化、記憶操作、時間操作の三つだった。
創造具現化はスキルを作成するのは少し魔力を使うが物など想像したものを作り出すことができるのだ。
記憶操作は言葉通り相手の記憶を操作して記憶を書き加えられたり、書き換えることが出来るのだ。
そして、最後に時間操作(タイムオプラティオ)はそのままの意味で時間を止めたり進めたり遅らせたりすることができるが前の時間に戻ることはできないスキルだ。
「あ、創造具現化……、いいなー……」
口を突き出しながら灯里の肩に顎を乗せる紗月の姿があった。
確かに作り出すことができるスキルというのはとてもありがたいもので欲しいと願うものが多くなるんではないかと思うくらいだ。
「ま、まあまあ、これで少しは楽に暮らせるんじゃない?」
「楽にじゃなくて……、普通の生活がおくりたいのー……」
紗月は芝生の上に寝っころがりながら体を揺らしながら太陽が照っている空を見つめた。
普通の生活を送ることが二人にとっての幸せだったがこの成果で普通の生活を送るのは無理そうだと二人共すぐに感じることになる。
紗月と同じように灯里も寝っころがりながら他の欄には何が書いてあるか確認した。
「んー、職業と従魔ってのと……、誓約の精霊ってのと基本スキルが空欄になってる……」
「てことはさ……、この生活をしていけば従魔と精霊と誓約することができるってこと……?」
二人はゲームはするがそこまでの知識があるわけではないので画面を睨むように見つめながらスクロールしていった。
そして、ステータスの一番下に書いてあるのが称号だった。
個人の称号が載っていたのだ。
「えっと、うちは闇の神に愛された少女、異世界人だってー」
「あ、こっちは光の神に愛された少女と同じ異世界人って書いてある……」
二人共目をそらしながら闇の神であるフラッグと光の神であるレイリッグの顔を思い出そうと目をぐるぐると回していた。
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