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だけど、フードを取らずに喋りかけてきたので背の高くてスラっとした体型をしていたことしか分からかなかった。
二人はため息をついてから勢いよく弾みをつけて起き上がりステータスの他にどんな機能があるか確かめてみた。
「あ、アイテムボックスってある!」
「え、本当?あ、あった……」
二人はアイテムボックスであろう鞄の印がある欄をタップするとフラッグとレイリッグが授けてくれたであろうプレゼントのマークに触れた。
すると目の前にプレゼントボックスが画面から飛び出し地面に落ちたので、灯里がそれを触ろうと手を伸ばすといきなり眩しい光が放ち二人は強く目を瞑り顔を逸らした。
そして眩しくなくなったので目をゆっくりと開くと目の前に装備が置かれていたのだ。
二人は顔を見合わせて装備を手にして体に身に付けるために草むらに入って着替えることにした。
「紗月ー、着替えたー?」
「もう少しで終わるところ……、灯里は?」
「もう終わったー。なんかすごいかっこいいんだけど!」
草むらの中からまず出てきたのは灯里だった。
灯里は黒のフード付きのロングコートに黒で統一されたゴシックな服装で身を纏っていた。
「うん、なんかあれだね。動きやすいから剣とかも振りやすそう」
くるくると回りながら自分の格好を見て満足したようにニンマリとした表情で腕を組んだ。
そしてニヤニヤした表情で草むらに背を向け仁王立ちしていると、いきなり肩に温かい感触を感じるので思い切り後ろを振り返った。
すると、そこには白いフード付きのローブにへそが出ている青の刺繍が施されている服に短パンというとても革らしい格好となった。
「おー!可愛いー!抱きしめてもいい?!」
「だめ……、でも、この格好好き……」
先ほどの仏頂面とは違い少し機嫌が良くなったのか笑みを浮かべている紗月を見て灯里は嬉しい気持ちになった。
それがこれから生きていくための服装でもあった。
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