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数時間後、
俺は二人で都市を歩いていた。
「都市は初めて?」
不意に女が聞いてきたので少し驚いた、
「あっ、はい、、、初めてです。」
街市の造りは中世のヨーロッパを想わせた。
異世界に転生してしまった事に不満はない、
元の世界に戻ったところで、
どうせ殺人を繰り返すだけしかできないのだ。
それならこの世界で冒険者として生きる方がいいからだ、
「そうなんだ、意外だな~そんなダガー見たこと無いもん。」
「私はルナ、よろしくね♪」
「僕はクロトといいます、こちらこそよろしくお願いしますね。」
しばらく雑談をしながら歩く。
ちなみに男とはクエストで組んでいただけらしい。
男が居た時と
態度も話し方も変わっていた。
「着いたよ、ここが私の泊まっている宿だよ。」
「でもお金持ってないですよ?」
「そこは明日解決するから、今日は私が君の分のお金だしてあげるよ。」
俺は何だか申し訳なく思いながらもお言葉に甘える事にした。
「いらっしゃ~い、、、おやおや~珍しいな~ルナが男連れてるなんて~」
店に入るとおかみらしい女性がニヤニヤしながら話かけてきた、
「ちょっ、違いますからね?別にそういう仲じゃないですから、、、。」
「ハハハ、冗談だよ。で~そこの子のどこが良かったんだい?」
(あっ、キレた。)
「だから!!ち、が、い、ま、す!!!」
何だか哀れに思えてきたので回れ右をする。
そのまま出ようとしたがムキになっているルナの爆弾発言に立ち止まってしまった
「そんなに言うなら同じ部屋でいいです!!間違いがあったら責任とって下さいね!?」
俺はその時ほんの少しこう、思った。
元の世界に帰りてぇ、、、と
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