第1章 ミヤコ

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シャンプーとボディーソープの匂い。 火照った体。濡れ髪。 「めっちゃいい匂い」 彼は私を抱き寄せた。 あなたはタバコと香水と、汗の匂い。 仕事してきたんだなって思うと、なんだか愛おしい。 彼の髪を優しく撫でた。 「髪乾かして待ってるから」 「やっぱり一緒に入って髪乾かしてあげたかったな」 彼は私の髪を触りながらむぅ、となった。 素直に嬉しい発言。 なんだか彼氏みたい。 「うん、ごめんね。」 「…入ってくる」 一丁前にむぅ、としちゃってさ。 なんだかキュンとしちゃった。 彼氏じゃないのに、まぁまぁイケメンな彼にそんなことされたら、ねぇ? そう、このシチュエーションが好き。 『彼氏じゃないのに』っていうワード。 ただヤるだけでも、お互い好きみたいな、 そんな雰囲気出してくれると燃える。
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