第4章 溺れる者は髪をも掴む~澤田夫妻の答案~

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広島から戻り、もう冬休みも明ける。なんだかんだ言っても、とても有意義な冬休みを過ごすことができた。夏菜子と美希、かけがえのないふたりがいるからこそ、私は頑張ることができる。胸を張って再び社会という戦場に戻っていこう。 ところで、美希の宿題だが、全く成果を出せなかった。私も夏菜子も全力は尽くしたが、力及ばなかった。今朝も枕に7本の髪の毛がこびりついていた。 それでも二分の一成人式の日は、ジャッジメントの日は容赦なく刻々と近づいてくる。 先が思いやられるなぁ。ふぅ、やれやれ。
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