最終章

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   そして、いきなりの告白だ。  正直、昨日から頭がふわふわとしており、柄にもなく浮かれている自分がいる。   布団の上で仰向けになり枕をぎゅうっと抱き締める。昨日の出来事を振り返りながら、ぼうっと天井を見詰める。 「……間宮君は、いつから、好きだったんだろ」  考えてみれば、彼は、いつから私のことが好きだったのか謎だ。  修学旅行の時に断られているのだから、その時はまだ好きじゃなかったはずだ。  でも、彼の「好き」という言葉は、嘘や冗談では決してない。  真剣な眼差しで、頬を赤らめて、真っ直ぐな声で何度も呟かれた言葉は、彼の心の声、そのもののように聞こえた。  いつか言われた「俺と付き合わない?」という軽い言葉とは、全く違う。  考えても答えが出ない事を何度も考えてしまうのは、私には勿体無いくらいの人と恋人同士になってしまったからだろう。  好きな人と結ばれるって変な気持ちだ。  嬉しくて、恥ずかしくて、どこか後ろめたくて。  彼と過ごすこれからが、私には全く想像できない。  恋人っぽいことって何だろうか。  こんな私でも、間宮君を喜ばせることが出来るだろうか。  彼が喜ぶなら、何でも応えてあげたい。勿論、私に出来ることなんてたかが知れているのだけど。  本当に、私には勿体無い人だ。  もしかしたら、この関係は一瞬で終わってしまうのかもしれない、彼に魔が差しただけの恋という可能性も否定は出来ない。そんな事は自覚しているつもりだが、一瞬でも、こんな自分が彼の隣にいることを許されるなら、それだけで十分に幸せだと思えてしまう。  ……だけど、もっと欲を言うことを許されるなら。 「ずっと、一緒にいれたら良いな……」  徐々に狭まっていく視界の中で、早く間宮君の顔が見たいと生意気にもそんなことを思ってしまった。
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