序章 朝鮮半島にて

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蔚山城へ 増援軍が 到着するや もはや 数で圧倒していた 朝鮮 明連合軍は 連敗 連敗と 呆気なく 蔚山城を あとにしました ここで 第二蔚山城戦は ほぼ終了して 皆 次の作戦へと その頃 炎 源之助は甲雅の卍谷衆と行動を共にしては キヨマサ公より  いくつか 敵情視察を命じられたりしていましたが 嘉藤キヨマサ公 ここ蔚山城を離れて 次の戦いの舞台へと向かうに当たり 炎 源之助 そして甲雅党に 一緒に来てはと誘いをかけられるくらい 信用されては いましたが 結局 炎 源之助は 辞退して 甲雅党は そのまま キヨマサ公のもとで 働くことになり 炎 源之助は 元々いた古西ユキナガ隊へ戻り そこで 再び 進軍となりました その別れの際に キヨマサ公 わざわざ 炎 源之助のために 舞を見せたとか 言われていますが そこは 物語とは 関係無いため 物語を進めます ケイチョウ十三年一月に 明朝鮮連合軍が 蔚山城を去って行ったその後  半島では 戦も硬直状態になっていたようですが はて 実は この年の八月十八日 日の本の国では なんと 七月には 病状がよくないと伝わっていた 太閤ヒデヨシが没してしまいました これで この戦の首謀者である彼の死ですぐに 戦闘が終わったかと言うと 無論 そうではなく すぐに情報が飛び交う現在とは 違い その訃報は なんと十月の下旬でした しかし それを敵に知られることなく なんとか 撤退をすることになり 先の戦いの和議によって陸路での撤退は 安全が約束されていたものの 海路においては まだまだ戦闘が続けられていて なんと 順天での戦いに勝利を修めていた 古西ユキナガ軍は 退路を絶たれてしまうことになっては  炎 源之助 退却する二度と叶わず 死闘を演じていました 順天城では 朝鮮水軍 李駿臣(りしゅんしん)そして 陳錬(ちんれん)も ヒデヨシ死後の撤退を知ったのか 日の本軍壊滅をはかり 古西軍 退路を封じられてしまいました まさに死地となった 順天の地において 炎 源之助 なんとか 敵の船に忍びこみ 敵の大将を討ち取らんとしていました 李駿臣のいる船に 忍び込んだ 源之助 船上にて 敵に見つかるや 炎聖流の武術で 敵を倒して 大将を探すも そうやすやすとは見つからぬうちに 敵に囲まれて
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