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入学したばかりの学校の見慣れない教室は、知らない顔と知らない空気に包まれている。大きすぎる制服。静かなざわめきで満ちる部屋の中。
こんな雰囲気にもあと数週間経てば慣れてしまうのだろう。
さっき話しかけてきたあの女子も、これからクラスの中心で動き出す。そういう人は雰囲気でわかるものだ。どことなく周りの人を見下しているような、全てを自分の色に染めようとするような、そんな空気を発している。面倒で仕方がない。人なんて統治して何になる?
他人の気持ちが分からない。理解したいとも思わない。必要性を感じられないのだ。だって私は彼らの嗜好に興味が無いから。
人は人生の大半を他人との会話に費やしている。しかし彼らの話に意味や目的などない。大して面白くもない話を興味深そうに聞いて、ときどき楽しくもないのに笑顔で相づちを打ったりして。
どうでもいいと思う。そんな自己満足の固まりなんて本当にどうでもいい。
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