恋の始まり

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   バタバタとラケットを積んだ籠を持って走り去る女子が部室に入るのを見届け、俺は後輩と一緒にグランド整備を始めた。  制服に着替えた二人が、こちらの視線に気がつかないまま、校門前のバス停に向かって走り出した。  だが、どうやら間に合わなかったらしく、校門あたりに戻ってきた。     あの、かなと言ったか。なんだか気になる子だな。  さっさと部活を終わらせて、同じバスに乗るとするか。    俺は皆に部活終了を告げた。  
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