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あいつが風邪をひいた。
いつも散々、私を虚仮にしている罰だ。
いい気味だと笑ってた。
しかし、3日も休むと流石に気になる。
とうとう課長に頼まれたのもあって、様子を見に行った。
ピンポーン。
「……はい」
ぼさぼさの黒髪。
だっさい黒縁の眼鏡。
着古した、よれよれのスエット。
さらには無精ヒゲ付き。
いつもの、すかしたイケメンぶりが想像できないくらい、弱った姿。
「べ、別に、心配してとかじゃないんだからね!」
どきどきと早い、心臓の音。
私一体、どーしたー!?
【終】
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