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窓の外を見ると、もうすっかり暗くなっていた。
二人とも大人だ。
お互いの気持ちを確かめ合ったら、体を確かめ合って。
「陸都に何て説明しよう」
「あ、知ってますよ。俺が万莉奈さんに告るってこと」
「え、でもこうなること……」
「巧く行っても振られても、今日は帰ってくんなって言ってあります」
「東山くん……」
「友だちと会うっていうのは本当みたいですよ、って言うか、惺矢って呼んで下さい」
「うっ……せ、惺矢」
「やった!サイコーの誕生日!!」
息子ほど年の離れた恋人。
先のことを考えたら苦労することは間違いない。
けれど、私たちの恋は始まったばかり。
四十二歳、シングルマザー。
したっていいじゃない、恋。
END
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