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ゲームボーイ現れる
あいつが、
僕の中に入ってくる。
一つ一つを確認するように何本もの伸びた触手が
獲物を捉えて探られる。
着ぐるみを剥がされ、露にされた格好は静画。
流れる血の管のドクンドクンと騒がしくコキュウする。
僕は驚きと興奮ですべてが白紙。息を呑む喉の動きだけが生への手綱となる。
白紙のもとに圧した脳裏、浮かんだりんごの甘い食感。
あの時、アップルパイを残さず全部食べればよかったな。
なぜ、僕はあの時食べなかったのだろう。
思い出す記憶、開けられた記録。
冷静な脳幹。
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