夢の終まで会いに来て

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海外の支援だった為、三ヶ月程の任期を終えて日本に戻る。 一人暮らしの家にも帰らずに病院に向かい、面会許可を受付に申し込む。 「久し振りに来たね海桜さん、いつもの部屋に居るから行ってあげて」 「ありがとうございます」 殆ど毎日来ていたせいか、すっかり受付の人と親しくなってしまった為、笑顔で見送られるようになった。 いつも通り階段を駆け上がって病室に向かい、高ぶった気持ちを病室の前で落ち着けて入る。 病室の内装は相変わらず無垢で、いつも別世界に飛んだ気分になる。 その別世界の主は、この世界に不適当な程美しい女神の様な人。 彼女は持っていた時計を投げて、僕の方を見て笑顔で迎えてくれる。 「やっぱり時間通り来るね、任期お疲れ様」 「待ってたんですか? 僕が来るのを時計を見て」 「悪い? 楽しみなんだから仕方が無いでしょ」 「悪いなんて思いませんよ、ただ先輩にしては珍しいなって」 強気な態度を見せていたが、今になって恥ずかしくなってきたのか、元は僕の部屋に居たカエルの人形を抱きしめて顔を隠す。 「別に子どもたちが来てくれてたから寂しくはなかったけど」 「そうですか、なら明日から子どもたちに任せます」 「そうは言ってない。寂しくはないけど話し相手は欲しいの」     
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