プロローグ

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いつも通り草むらに寝転びながら空を見る… 村では特に何もすることがなくて いつも1人でボォーッと空を見てることが多かった。 僕は姉上と2人暮らしだ。 姉上はいつも夕方まで例のペンダントを 守っているみたいでペンダントが封印されている 屋敷にいつも足を運んでいるのだった。 親は生まれた時から顔も覚えてなくて ずっと姉上と暮らしていた。 婆様曰く、外に出てから帰ってこぬ… っと言っていたのだ。 フリート一族って言っても僕と姉上と 婆様しかいない。 だから僕は友達もいないしずっと一人ぼっち… だから外の世界に出ると 父様や母様にも逢えるかもしれないし 友達も出来るかもしれない… 歳を取る度にますます興味が増していく。 ーーーーーーーーーーー 日が暮れ空は少し暗くなっていく 大体この時間になると姉上は 家で夜ご飯の支度をしている。 「ジークおかえりなさい。 今ご飯作ってるから待っててね。」 「ありがとう、姉上」 朝から夕方までペンダントを守って 家に帰ると家事をする姉上は本当に 凄いなぁっと思う。 僕は姉上が大好きだ。 お姉ちゃんっていうよりお母さんって感じかな。 ご飯ができいつも一緒に食べる。 片付けは大体いつも僕がするのだ。 「そういやジーク、明日誕生日だね?? もう11歳かぁ、はやいねぇ」 「そうだね、僕もそろそろペンダント 守ったりしないといけない年になるね」 軽い感じで発言する僕に姉上は… 「それはお姉ちゃんの仕事だから…… ジークはそんなこと考えなくていいよ」 悲しそうな顔で言い放つ…。 「明日さ…屋敷に泊まり込みになるの… だから今日ジークの誕生日祝ってもいいかな?」 姉上はローソクが11本付いている 白いホールケーキを用意してくれたのだった。 「え!?この村でケーキなんて 用意出来るわけないのにどうやって…」 「そんなこと気にしなくていいの」 シーっと口に人差し指をくっつけながら 部屋を暗くし、その瞬間ーーー 姉上の指先から小さな炎が現れ ローソクに火をつけていくすのだった。 .
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