プロローグ

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「なんて炎の量だ…。素晴らしい…。」 燃え上がっていた炎がジークの手に集まり 姉上を殺した男へと刃を向けたのだ。 ジークは無我夢中に突っ込み 殴りにかかるが戦うには素人も同然 呆気なく避けられジークの頭に少し指がふれ 電気が走りその場で倒れたのだった。 「君はまだ強くなれる… その女以上に炎を操れるようになる。 俺を恨んで強くなれ。 そしていつかそのペンダントを奪ってやる」 と言い放ち黒いマントの男は姿を消したのだった。 気を少し失っていたせいか あまり黒いマントの男が言っていた言葉は ちゃんと聞き取れていなかったのだ。 ーーーーーーーーーーーーー しばらくするとポツポツと雨が振り始める。 姉上はもうこの世にはいないんだと 思い知らされるような悲しい雨だった。 婆様も屋敷の奥の方で身体を貫かれ死んでいた。 本当に僕は一人ぼっちになってしまった。 あるのはずっとフリート一族が 守り続けていたペンダントのみ。 僕が炎を操れるようになったのも このペンダントの力なんだろうか…。 あいつはペンダントを何のために 奪いきたのだろうか。 たくさんの疑問が飛びかう。 けど1つだけ思うのはーーーーー 僕はこんなところで踏みとどまってはいけない。 外の世界に出てあいつを…姉上の仇をとり このペンダントの正体を あばかなくてはいけない。 そのためにはもっと…もっと… 強くならなくては… .
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