Episode.1 ジェミニの妖精

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あの頃のように今でもずっと 暇な時は草むらに寝転びながら 空を見続けていた。 俺はジーク・フリート 村を出てから7年が経った。 もう立派な大人だって思われるぐらい 身長も伸びたし声変わりもした。 ずっと小さな村に1人でいたから 人とのコミュニケーションはあまりまだ馴れていない。 いわゆるちょっと人見知りを発動してしまう。 少し猫背になってしまう癖もある。 外の世界に馴れるまでは 少し時間は掛かったが今じゃあ 自分でお金も稼いだりして 寝床もあるしでだいぶ安定はした。 もちろん報酬は月によってバラバラだ。 お金が入る時は入るし入らない時は入らない。 何たって俺は困ってる人の助けを 引き受ける仕事をしているからだ。 街中の掲示板に仕事内容が貼りだされ 報酬を見て自分で決めて仕事を選ぶ。 そうやってずっと生きてきた。 中には簡単なモノから難しいモノもある。 物運びもあったり殺し屋もあったり。 そして俺は今も仕事を選んでいた。 「どれにしようかな」 色んな貼り出された紙をみて 目に止まったのが一つだけあった。 "神秘の森の奥深くにあるオッカの実を取ってきてほしい" "1つにつき1万ジェニー" 「これは美味い仕事だな」 っと手にとろうとした時 1人の小さな女の子が同じ紙に手を伸ばす。 「あっ」 「アンタもこの仕事すんの?」 小さい女は俺を見上げながら言い放つ。 ゲッ…知らない人に話しかけられるのは 想定外だったな…しかも女の子… 「そ…そーだけど。ほ…欲しいなら譲るよ」 「はいっ」っと仕事の紙を渡し 俺は他の仕事を探そうとした時 「それなら2人でこの仕事するのはどうかな?」 「えっ」 「だってさぁ。1つにつき1万ジェニーって 相当な値段だと思わない?? 絶対訳ありだよコレ!!」 「え…えーっと」 「てことでコレ2人で行こう!決まりね!」 勝手に話すすめられた… 俺まだいいよって言ってないのに… 1人の方が気楽でいいんだけどなぁ… 「ちょっとーー!返事は!?」 「は、はい!!」 しまった…咄嗟に返事してしまった。 .
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