発症(1)

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足がすくんでうまく動かせない… 身体は小刻みに震えてきた… 眼球の検査のため診察室へ 黒いカーテンが引かれ、 電気は全て消された。 他の患者さんもいたはずなのに、 物音がしなくてひどく静かに思えた… C医師は、スリットランプ・ 眼底検査のレンズ越しに じっくりと眼球を検査、診察した。 ドクンドクンドクドクッ 不安から心臓の鼓動が変に脈打った… 診察後C医師は婦長さんと奥の薬品棚の所で、深刻そうにひそひそと話していた… (…普通なら診察後医師が病状を話してくれて、薬が処方されて終了するはずなのに…) (………) (…怖い…どんな病気だと告げられるのだろうか…) 眼球を動かすとズキンと痛みが走ったー 自分の所だけ地面が崩れて、 まるで崖の上から奈落の底へ落ちていくような感覚だった… 待ち時間が異様に長く思えたー 呼吸が乱れて、息をするのが苦しい… 正気を保つのもやっとだった… ー病名: 視神経炎ー
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