発症(1)

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暗がりの中告げられたー はじめて聞く、まるで知らない わからない病ー この時の右眼の視力は、 1.2から0.1未満まで 急激に低下してしまっていた…。 C医師から詳しい説明を受けた。 「視神経炎は眼球そのものには異常がなく、その奥の脳内神経に炎症が起きている病気です。 うちの病院内の機器では、これ以上詳しく検査が出来ないので 専門の科がある、大きな病院を 紹介します。3ヶ所ありますので どちらにするか、ご家族とご相談 ください」 そのような内容だったと思う… 電気はもう付いているはずなのに、 目の前が暗い… まるでシャッターが下りてしまった ように、その時のわたしは感じていた…。 (…この辺りの地域では名医と評判の この先生にも、治せない病気… 重病なんだ…わたし…) (…一体…わたしの身に何が起きてしまったのか…) 生まれてから39年ー ずっと視力は1.2を保っていた。 そんなわたしに、こんな異常事態が 起きるなんて…事実を受け止められず 悪くなってしまった右眼を抑え、 激しく動揺し震えていた…。
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