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D医師の指示の元、MRI検査・
眼底検査・視野検査・眼球のCTスキャン検査が次々と行われたー
どれも初めての精密な検査で、
わたしはどぎまぎしながらも、
テキパキとした看護師さんに
任せながら、検査が終了した。
検査後、再び診察室に戻った。
D医師からの説明が始まった。
審判が下される者のように、
わたしは息を詰め、
身体は縮こまっていたー
ところがD医師は、
「まず、〈視神経炎〉は治療すれば、見えるようになりますよー。」
と、さらりと告げた。
全く予想に反していた診断結果に…
「…へっ?!…」
わたしは拍子抜けして、
すっとんきょうな声でそう答えていた。
(…先生いま見えるようになると言った?…聞き間違えじゃないよね…
えっ?!…でも…こんなに全然みえなくなっているのに、本当なのかな…)
頭の中が混乱する…もう自分の右眼は
見えるようにはならないだろうと、
すっかり思い込んでいたようだ…
そんな気持ちに意表を突かれ、
先生のありがたい言葉を、にわかには信じられない自分がいた…。
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