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和やかに進む式、活気溢れる子ども達。
クラスの発表では、幼稚園から仲良しだったヨシ君とも同じクラスに
なれてホッとした。
ママ友だったのもあり、
これはかなり心強い事だった。
わたしは他の土地から嫁に来ていたので、なかなか地元のママ友の輪に
入りにくかったが、
ヨシ君ママは気さくで話やすく、
すぐに仲良くなれた。
ママ友同士の情報網は
学校生活での重要ポイント。
幼稚園時代にその事はすでに
合点していた。
ヨシ君ママは情報通だった。
わたしとヨシ君ママは体育館
の前後の席に座って式の合間に
小声で話ながら、お互い入学の喜びを分かち合っていた。
式の終盤ー校歌斉唱
舞台の横の校歌額を見ながら、
新1年生と一緒に保護者も
合唱した。
わたし達の席は体育館の後ろで
かなり距離があった。
ヨシ君ママが後ろに振り返って
すかさず小声でこう言った。
「あかりちゃん、校歌の文字見える?
あたし全然読めないんだけど…」
(目を細めながら本当に見にくそうだった。)
「わたし昔から眼だけはいいんだ~」
「え~いいな~」
(テヘヘ…)照れながら校歌斉唱ー
確かにこれまで視力の事で
困った事がなかった。
受験勉強プラス学校の勉強も
5年間頑張ったし、美大に行く為
に朝から晩まで4年間絵を描き続け、
眼は人一倍酷使してきた
のかもしれないが…
ありがたいことに今まで
何事もなく来れた、
だからこれからもこのまま
変わらずにいるのだろうと
思い過ごしていた…
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