01.始動

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その綺麗な顔は19歳になって、更に磨きがかかっているような印象を受けた。 だが、ホストでもしているのだろうか、明るい髪にチャラチャラした格好。 中学時代の爽やかな印象はなかった。 だがこの時間に仕事が終わるというのは、ホストではないことだけは分かる。 仕事が気になった私は、歩きながら田井中に目を向けた。 「田井中って高校どこ行ったんやっけ?」 「ん? ◯◯高校やで。 結局途中で辞めたけどな」 あんなに努力家だった田井中が、高校を中退していた事に驚いた。 「高校辞めて、今なにしてんの?」 「ん? あー、ちょっとな。何人かと会社経営してる」 「え? 経営?」
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