01.始動

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驚いた私は、目を見開く。 「まぁまぁ、俺の話はええやんか。お前の話聞かしてや」 田井中はそう言って、にこりと微笑む。 まだ若いのに経営? 何の仕事なのか? 話をそらされた私は、もやもやした気持ちを持ちつつ自分の話をした。 今は専門学校に通っていること、 あと半年足らずで卒業すること、 もう内定先が決まっており地元で働くこと、 まだ学生でいたいこと、 冗談交じりに笑い合いながら話した。 そのまま時間も忘れて、朝まで2人で話し込んだ。 5時ごろ、田井中がタバコを吸いながら私に目を向けた。 「お前今日学校やろ?」 「うん」 「始発ももうすぐやし、今日は解散しようか」 田井中はどうやらここの近くに住んでるらしく、駅まで送ると言ってくれた。
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