0人が本棚に入れています
本棚に追加
驚いた私は、目を見開く。
「まぁまぁ、俺の話はええやんか。お前の話聞かしてや」
田井中はそう言って、にこりと微笑む。
まだ若いのに経営?
何の仕事なのか?
話をそらされた私は、もやもやした気持ちを持ちつつ自分の話をした。
今は専門学校に通っていること、
あと半年足らずで卒業すること、
もう内定先が決まっており地元で働くこと、
まだ学生でいたいこと、
冗談交じりに笑い合いながら話した。
そのまま時間も忘れて、朝まで2人で話し込んだ。
5時ごろ、田井中がタバコを吸いながら私に目を向けた。
「お前今日学校やろ?」
「うん」
「始発ももうすぐやし、今日は解散しようか」
田井中はどうやらここの近くに住んでるらしく、駅まで送ると言ってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!