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「拓也くん、うどんは後でいただくよ。ちょっと大切な話があるから、座ってもらえるかな?」
「あ、はい…。ちょっと待ってください」
お盆に手早く食器を乗せて、調理台の上に置いて、拓也くんも席に着く。
「お待たせしました、お話って何ですか?」
「いくつかあるんだけど、まずは朝から考えていたことから。拓也くんは毎日忙しいのに家事でも何でもしてくれる。ありがたいけど無理してるんじゃないかな?もう少し僕に頼ってほしい」
「次の話をお願いします。オレの答えは全部聞いた後できちんと言いますから」
「次は…僕だけがモヤモヤしてしまったんだけど、結婚したことは嬉しくて幸せなのに、今までみたいに躓いてしまう。それって拓也くんを信用してないみたいで悩んでしまって…」
拓也くんは僕をじっと見つめて少し首を傾げる。
沈黙が重い…。
「今の話でオレの答えは全部篤志さんが話しましたよ。分かりませんか?そう考える篤志さんだから一緒に人生を歩んで行きたいと思ったんです。オレは篤志さんだから好きになったし、誰に何を言われても平気です。オレ達が結婚したのは誰かに認められたいからじゃないでしょう?」
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