焼いちまった

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「限界、なんですけど」  俺は思った。  中華鍋を振るなら、やっぱり炒飯。青椒肉絲でもいい。酢豚でもいい。  とにかく、食えるもんを炒めたい。心から願った。 「さあさあ、火力アップして。全部やっちまいな!!」 「おい! サエさん!! あんたどんどん離れていって――」 「くっさ……」 「俺は臭くない! 傷つくから言うなよ!! 臭いのはアイツらだ!!」  中華鍋は赤くなるほどに熱を持つ。  スライムは一瞬にして蒸発していく。その代わり、辺りは悪臭が立ちこめる結果となった。 「くせぇぇぇぇ!!」  遠慮なく投げ込まれるスライムを俺は焼いていく。  緑色の臭気に、俺は閉じ込められた……。
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