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いや……。
仕事を辞めたのは俺の責任だよな。
頭ではわかってるんだ。イライラしてやっちまったんだ。認めろ。いや、認めたくねえ。
俺は真面目にやってきたんだ。
そうこうしているうちに、明かりが見えてきた。本当にコンビニがあった。しかも自宅からわりと近い。
知らなかったな、こんな場所にコンビニがあるなんて。しかし、聞いたことがない店名だ。
とりあえず、求人雑誌と夕飯だな。何か弁当が残っていれば助かるんだけどな。
俺はゆっくりと店の前に向かう。
自動ドアが俺を招き、続いて目に入ったのはヤンキーだった。
治安が悪い場所なのか?
「珍しい客人ねぇ」
20代半ばといった感じの女が俺を見る。
珍しいだと?
そんなにこのコンビニは客がいないのか。ということは、すぐにでも潰れるな。
飯を買って帰ろう。
今日はあまりにもツイてない。こんな日に就職のことなんて考えるべきじゃない。
明日にしよう、明日だ!
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