第一話

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父との仲は、呪いの一件以来、最悪の一途を辿っていた。 会えば何とも言えぬ表情で一瞥(いちべつ)して、『お前がしたことだ』と我関せずといった状態になっている。 その反面、見合い話を遠慮なしに持ってきた。 15歳の時に時間が止まり、もう13年が経った。 カナが8?の時に、彼女は帰国しているので、今は21歳のはず。 ――カナと逢えさえすれば―― ほのかな期待を胸に抱いて、父への返事をしたためレミジオに渡した。 見合いを再び断る内容に、父にまた何と言われようとも構わない。 彼女のことが、それだけ忘れられないのだ。
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