第7話

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「君はまたいつ、この国に戻るとも分からなかった……だから確実に逢える方法が欲しかった」 「……貴方(あなた)を……私がそこまで追いつめてしまったの?」 奏の瞳が悲しみの色に変わる。 そっと奏の頬に手を当てる。 「オレがジャポンに、ニホンに足を運ぶことも考えたんだが……既に魔法使いと取引をして呪いをかけられて……」 奏の瞳の中に、少年の姿の自分が(うつ)り瞳を逸らしそうになった。 「君と逢うのが怖くなっていたんだ」 頬に添えられたクリスの手に、奏が手を重ねる。 「クリスの立場を考えると、私的(してき)なことで国をでるのは難しいもの……」 ――呪いを解くには、どうしたら? ―― 「これ以上、呪いを解く方法とかは言えないんだ」 「えっ?」 「それを君に話すと、呪いは解けなくなってしまう……そう魔法使いに……」 苦虫を潰したような表情になる。 彼女に最後まで話が出来ないもどかしさと、やっと再会できた嬉しさが混在する。
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