第7話

5/5
前へ
/51ページ
次へ
「……何だか、不思議な感じ……」 「オレの姿がこんなだからか?」 奏はふるふると首を振り、「違うの」と言った。 ――違う? 何がだろうか? ―― 「言葉では言い表わせられないんだけど……キスをしていると、その……」 そこまで言うと奏は真っ赤に頬を染めた。 耳まで赤い。 「キスをしたのは、クリスだけなのに……」 「本当かい?」 「えぇ」 「それは光栄だな」 再び唇を重ねる。 奏の身体の(しん)は熱く、今までに感じたことがないモノが込み上げてきた。 再会した彼は、別れた時の少年の姿のままなのに大人の男性の魅力もあった。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加