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寝室へと戻っていたクリスは、夜着に着替えてベッドで横たわっていた。
カナとのキスは、想っていた以上に心地よく、味わい深い唇だった。
再びキスをした時のことを思うと、下腹部に昂ぶりを感じた。
自制心がいくらか働き、自らで慰めるようなことにはならなかったが……いつ、カナにキス以上のことを求めてもおかしくない状態になっていた。
13年も想い続け、再会した彼女は素晴らしく魅力的だった。
白い肌に、紅い唇。
漆黒の髪に、黒い瞳。
それに、アントニウス達と話していた時の芸術への造詣の深さ。
内面の美しさが滲み出てくるように、魅力的な一夜だった。
――彼女ともっと…… ――
夢の中で彼女を激しく求める自分は、少年の姿だったか本来の姿だったか分からない。
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